リノベの教科書Textbook of renovation
物件
2018.04.02

ホームインスペクションで安心!リノベーション前に行いたい物件チェック

ホームインスペクションって聞いたことあるけど、「物件のどういうところをみるの?」・「リノベーションの前に行うの?」・「リノベーションの後?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。物件を購入してリノベーションする際、ホームインスペクションで困らないためにホームインスペクションについて開設していきます。

そもそもホームインスペクションって何?

ホームインスペクションとは、住宅の専門家であるホームインスペクター(住宅診断士が)、第三者的立場から住宅を診断し、住宅の劣化や欠陥の有無、改修すべきポイントのアドバイスなどを行う業務のことを指します。物件購入の前に行うことで、長く安心して住めるかを確認し、購入の不安を取り除くために用いられることが多いです。もともとは、リノベーション・リフォームが盛んなアメリカで始まったもので、アメリカでの普及率は70%~80%といわれています。日本でも取り入れる不動産屋などが出始め普及し始めています。

ホームインスペクションはどんなところを見るの?

ホームインスペクションの概要について理解したところで実際にどんなところが見られるのか紹介します。こんなに確認するの?と驚くかもしれませんが、しっかりやってくれるので安心感もわいてくるかもしれませんよ。

外回りのホームインスペクション

耐震
外回りでは基礎・外壁・雨樋・外部金物・バルコニー・外部階段を確認します。
それぞれどんなところをチェックするのか部位ごとに確認していきます。

▪基礎

基礎部では仕上げの仕様・ひび割れ・欠損・水染み。鉄筋が表しになっていないか・はがれていないかをチェックします。マンションの場合基礎のチェックは困難になります。

▪外壁

外壁のチェックポイントは、仕上げ材の仕様・ひび割れ欠損。浮き・チョーキング(触ったときに手に白い粉が付くか)・コケや変色、水染みあと・腐食・はがれなどをチェックします。チェックする項目は仕上げ材の仕様によって変わってきます。

▪バルコニー・陸屋根

バルコニーやマンションの場合の屋上は次の点をチェックします。防水層・床の沈みや腐食・手すりのぐらつきや部材の腐食。

▪外部階段

外部階段は、構造体・支持部の損失や破損ぐらつきをチェック。またの人が乗る部分であるのり面の腐食や破損。手すりのぐらつきをチェックします。

▪屋根

戸建ての場合は屋根や軒裏などもチェックします

▪屋根

屋根は形状の変形や、仕上げ材のひび割れ欠損はがれ、コケの有無、腐食を確認します。

▪軒裏

軒裏は仕上げ材のひび割れ・欠損・引き・はがれ・水染みを確認します。

室内のホームインスペクション


室内では次の部分をチェックします。

▪壁や柱など

壁や柱など、壁紙や塗り壁、タイル、塗装などの仕上げ材が使われます。これらのはがれや割れ・水染み・腐食・カビなどをチェックします。

▪床

床はフローリングやタイル・カーペットや畳が仕上げ材に使われますが以下の点を確認します。はがれや割れ・欠損・腐食やカビをチェックします。

▪天井

仕上げ材は壁とほぼ同じですので、確認ポイントも壁と一緒になります。

▪階段

階段は軋みや沈みをチェックします。

▪建具や雨戸・サッシ

動作不良がないかをチェックします

天井裏のホームインスペクション

天井裏は梁や桁などの部材がありますが、それぞれの激しい割れや腐食・虫食い後・水染みや湿り気・金物の不足や錆・ゆるみなどをチェックします。

床下のホームインスペクション

床下には土台や大引きなどの床組み、束やコンクリートの状態などをチェックします。チェックする項目はひび割れや欠損・湿り気や束の浮きゆるみなど細かくチェックしていきます。

設備のインスペクション

仙台の事例 光を取り込むメゾネットマンションのキッチン
設備といわれるとピンと来ないかもしれませんが、給排水・給湯設備・換気設備などが詰まったり損失していたり、異音がしないかを確認します。

ホームインスペクションは依頼内容によって異なる

上記にホームインスペクションでできる調査内容を記載しました。ホームインスペクションを依頼するときはすべてがこの項目を調査してくれるわけではありません。例えば中古マンションの場合は床下などは調査することができないので検査項目が変わります。すべてが同じ調査をするものとは思わないよう注意してください。ホームインスペクション種類関しては次に紹介します。

ホームインスペクションの種類

国が定める「既存住宅インスペクション・ガイドライン」では3種類にホームインスペクションを分類しています。

1次的なホームインスペクション

中古住宅売買の時に行われる検査。調査は目視や簡易的な即敵を使って行われます。上記で上げた項目をもとに建物を壊すことなく構造の安全性や劣化状を把握します。建

2次的なホームインスペクション

1次的なホームインスペクションをもとに、必要カ所を詳しく検査するのが2次的なホームインスペクションです。より詳細な検査ですので世紀外線を使った調査などが行われます。

性能向上ホームインスペクション

リノベーションする際に。建物の劣化状況と性能を把握するためのホームインスペクションです。戸建てなどで耐震性などを向上させる際にその方法を探るものです。断熱性や省エネ性もチェックします。

ホームインスペクションにかかる時間

ホームインスペクションの所要時間は広さにもよりますが、約2時間ぐらいかかります。外回りや天井裏なども目視で確認するので時間を要します。

ホームインスペクションの料金


ここまで見て気になるのは料金ですよね。結構な費用が掛かるのでは?と感じている方も多いのではないでしょうか。実際にホームインスペクションにかかる金額は会社によっても異なりますが、5,6万円前後が平均のようです。オプションによっては10万円以上になんてこともあるみたいですね。
不動産物件を決める場合に、無料で診断してくれる不動産屋さんもあるようです。ただしどこまで確認するかはその会社やによって異なってくるようですので注意が必要ですが、無料でやってくれるのは良心的ですね。

どのタイミングでホームインスペクションするべき?

ホームインスペクションの知識が身についたところでどの段階でホームインスペクションをするべきか。もし、あなたが物件を探しているようでしたら、物件を決定する手前をお勧めします。ホームインスペクションは工数もお金もかかる作業ですので、むやみやたらにはできないと思います。ですのである程度決めたのちに本当に大丈夫?と疑問に思った時点でホームインスペクションするのがよいでしょう。また、自分の持ち物件をやる場合は、もちろんいつ行っていただいてもかまいません。売却時にホームインスペクションを行って信用を得るというのも、家の売却を考えている方は、早期売却の一つの手段にもなりそうですね。

ホームインスペクションについてまとめ

いかがでしたか?ホームインスペクションについて理解が深まったでしょうか。物件購入を検討されていて、本当にこの物件は大丈夫?と不安になった方はぜひホームインスペクションを検討してみてください。疑問に思ったまま購入して、のちに欠陥が見つかったなんてことにならないよう注意が必要です。

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