リノベの教科書Textbook of renovation
リノベーション
2024.05.28

【中古マンション×リノベーション】壁紙を張り替えるときのポイントとおしゃれな部屋にするための壁紙選びのコツについて解説します!

中古マンションを買ってリノベーションしたいと考える方が最近増えてきました。キッチンや浴室のような水まわりとは異なり、壁紙は比較的劣化しにくいと言われています。しかし、前に住んでいた人がタバコを吸っていたり、ペットを飼っていたりするとにおいが染みついているケースがあります。また、画鋲で開けた穴があったり、壁紙のはがれがあったりすることも。こうした壁紙をきれいに張り替えることで、部屋の印象は大きく変わります。

せっかく新しく張り替えるのであれば色や質感、機能などにもこだわりたいですよね。そこで今回は、中古マンションの壁紙をリノベーションで張り替えるときのポイントと、おしゃれな部屋にするためにはどんな壁紙を選ぶのがいいか、選び方のコツを解説していきます。

壁紙の種類はどんなものがあるの

ひと昔前までは、壁紙というと色もデザインも種類は限られていて、張り替える場合でも大半は既存の壁紙と同じようなタイプを選んでいました。しかし最近では、多種多様な商品が数多く販売されており、オリジナリティに溢れた内装にすることができるようになりました。

壁紙にはどのような種類があるのか、各項目ごとに見ていきましょう。

【素材】

もっとも広く普及している素材は、ビニール製です。リノベーションでは、下地の凹凸を目立ちにくくするためにやや厚みのあるシリーズを使用する場合が多いです。無地だけでなく、レンガなどをイメージして作られた石目調や織物のように縦横にでこぼことした線が入っている織物調、本物のタイルや打ちっ放しコンクリートと見間違えるほどリアルなデザインのものなど、色やデザインが多岐にわたります。

和紙やケナフといった天然素材を使用しているのが紙製です。独特の立体感や色合いで、天然素材ならではの風合いを味わえることで人気があります。輸入品のほうが国産品よりも繊細なデザインのものが多く、上品な雰囲気を演出することができます。

絹や麻などの自然繊維、不織布などを使用しているのが布製です。糸を使って織り上げているため、ビニール製や紙製のように平坦ではなく厚みがあり、耐久性が高いです。独特の立体感があることから、照明を当ててやわらかい陰影を楽しむこともできます。

その他、ガラス繊維や珪藻土を練り込んだもの、こまかくチップ状にした天然木を混ぜているものもあるので、ご自身の好みに合わせて選んでみてください。

【色やデザイン】

壁紙の色のバリエーションは数多く揃っています。鮮やかな色合いからやわらかな色合いまでありますし、ツヤ感のあるものやマットな質感のものもあります。色の濃さも様々で、好きなものを選べます。また、デザインも色に負けないくらいのバリエーションがあります。無地のものはもちろん、植物など自然をモチーフとしたデザインや、ストライプ・水玉・チェックなどの幾何学柄、オリジナルのイラストが描かれたもの、動物やアニメキャラクターをあしらったもの、博多織のような和柄など実に様々です。

壁紙を張る部屋の用途や好みに合わせて自由に選択できるので、シンプルですっきりとした雰囲気からモダンな雰囲気、独創的でインパクトのある雰囲気など、空間を自分の好きなようにつくることができるといえます。

【機能】

壁紙は単に壁面を装飾するだけではなく、様々な機能によって快適な空間をつくりだす大切なアイテムのひとつです。壁紙は床以外の広い部分に使うものですから、備わっている機能によってその部屋の快適性をさらに高める効果があります。

主な機能としては、タバコやペットなどの臭いの分子を吸着させて臭いを軽減させる消臭機能、壁紙表面をコーティングして壁紙の繊維の奥に汚れがしみこむのを防ぐ防汚機能、湿気の多い場所でもカビの生育を抑制する加工を施した防カビ機能、繊維に抗菌剤を配合し雑菌を繁殖しにくくさせる抗菌機能などがあります。

マンションリノベーションで壁紙を張り替えるときの重要なポイントと

マンションの壁紙をリノベーションで張り替える場合、より快適に過ごせるようにぜひ確認しておきたい大切なポイントがあります。

まず、壁紙を張り替える際に一緒にできるリノベーション工事がないかをチェックしましょう。壁紙を張り替える際は、既存の壁紙をはがし、凹凸が残る壁下地を平らになるよう調整してから新しい壁紙を張ります。つまり、いったん壁下地が露呈した状態になります。

この状態であれば、コンセントやスイッチなどの電気配線の移動や撤去・増設が容易に行えます。ドアや窓の枠が色褪せてきているなら、壁紙を張る前に塗装すればきれいに仕上げることができます。せっかく壁紙を張り替えるのであれば、このような小工事をあわせると効率よく進められます。

壁紙を張り替えるのは壁面だけと考える方が多いかもしれませんが、実は天井面の壁紙も一緒に張り替えることで室内が一気に明るくなります。天井面は直接触れる場所ではないのできれいなままの状態に見えますが、日常生活で発生する湿気やほこり、タバコの煙などは上方に舞い上がるので天井面も少しずつ汚れていきます。5年10年と築年数が経過すれば、天井面の壁紙も壁面と同様に黒ずみや変色が進んでいると言えます。

天井面の壁紙も新しく張り替え、床面以外の大きな面積が新しい壁紙になることで部屋全体が明るくなります。また、壁面と同様に壁下地を出しますので、天井付の照明器具の移動や撤去・増設も簡単です。リノベーションのメリットを十分得ることができるでしょう。

おしゃれな空間にするための壁紙選びコツとは?

戸建てに比べてマンションは、天井高が低い場合があります。また、廊下の長さが短い、キッチンや洗面所、トイレなどの空間が手狭である場合も多いです。戸建てのような開放的なリビングダイニングといった空間は作りにくく、その分各部屋がコンパクトに仕切られている傾向にあります。

こうしたマンションの特色を活かし、それぞれのスペースを異なるタイプの壁紙にして、いろいろな雰囲気の内装を楽しむ方法は是非おすすめします。特に寝室や子ども部屋といったパーソナルスペースは、好みを優先して思いきった色やデザインの壁紙に挑戦してみるのもいいでしょう。

壁紙は大きな面積に張りますから、室内の雰囲気を決める重要な役割を持ちます。たとえば、家具やカーテンなどをシンプルなものでそろえていても、壁紙をヴィンテージデザインのタイプにするだけでその部屋はヴィンテージテイストの空間になります。ナチュラルテイストやモダンテイスト、ホテルライクテイストなどいろんな種類のインテリアがありますが、壁紙を張り替えることをきっかけにして好きなテイストのインテリアも手軽に取り入れられます。

 

最近人気が高まってきているのは、アクセントクロスという張り方です。壁の一部に色や柄のある壁紙を張り、インテリアのポイントにする方法です。アクセントクロスは一面だけに取り入れるので、他の壁面の壁紙よりも濃い色や美しい柄の壁紙を選ぶことでおしゃれさがアップし、単調だったお部屋の印象を大きく変えることができます。

部屋全体の雰囲気に合う壁紙を選ぶのは難しそうだと感じる人は、一面だけ違う壁紙にするアクセントクロスという方法で、自分だけの部屋づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

一見すると大変そうに感じられる壁紙のリノベーションですが、リノベーションのポイントと壁紙選びのコツを押さえておけば決して難しいものではありません。マンションの部屋が明るく、より快適に過ごせるようになる壁紙の張り替えリノベーション。色やデザイン、機能性などを事前にしっかり把握して、おしゃれで快適な部屋へと生まれ変わらせてみませんか。

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