『リノベーションのきっかけ』
以前からマイホームの購入を検討していたF様。
当初は時間をかけて中古住宅を探そうと考えていたのですが、物件探しを始めて間もなく気に入った住まいを見つけたそうです。
「家探しはタイミングが大切」という言葉をよく耳にしますが、どんなに良いなと思った物件があっても、同じように物件を探している人は大勢います。”いつ希望に合う物件に出会ってもいいように”準備を整えておくことが大切です。
F様は、まさにその運命の物件と出会い、予定していた時期よりも早く物件を購入してリノベーションをすることになりました。
『プランニングのポイント』
築20年の中古住宅は、内装の古さが目立つ物件でした。ただ、その古さの中に雰囲気も感じられたつくりだったため、良いところは残しつつF様ご夫婦の好きなテイストを組み合わせたリノベーションプランを考えていきました。
元々リビングの上部が吹き抜けのつくりになっていたので、その開放感を最大限引き出せるよう、あえて間取りの大幅な変更を行わないリノベーションを行っていきました。
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リノベーション前の住まい。
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ホワイトカラーの壁に黒で塗装された柱がアクセントになっている。
『間取りのポイント』
この中古住宅の魅力である吹き抜け部分には、化粧梁と照明を取り付けたことで開放感と明るさの両方を確保しています。さらに、キッチンとリビングの間仕切り壁をリビング側に少し移動させたことで、冷蔵庫を置くスペースを確保し、よりF様のライフスタイルに合わせた、使い勝手がよくなる間取りに変えています。
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吹き抜けになっているリビングは、スポットライトで明かりを確保した。
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一続きのリビングダイニングスペースは目線を遮るものも最小限に抑えた設計になっている。
『デザインのポイント』
元々リビングに隣接していた階段などの風合いを上手に生かしながら、扉などの建具や新しく設けた化粧梁との組み合わせを踏まえて空間をデザインしていきました。
吹き抜けの天井には、濃い色味のレッドシダーという木材をはり、さらにシーリングファンを取り付け、今までよりもより奥行や高さを最大限生かした仕上がりとなりました。
全体的にダークブラウンとネイビーのカラーリングで、重厚感のある落ち着いた空間が完成しました。
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キッチンに隣接するダイニングスペースは、シンプルながらも光の差し込む明るい空間になっている。
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キッチンの位置は変えず、最新のシステムキッチンと造作の収納を取り入れた。