『マンションリノベーションのきっかけ』
マイホームを検討する中で、K様は以前からお知り合いだった方が所有していたマンションを購入することに。当初は和室だった場所を洋室へ作り変える工事だけを考えていて、大規模なリノベーション工事は特に検討していませんでした。しかし、話を進めていく中で、K様ご家族の希望する"自分たちらしい暮らし”をするためには単に和室を洋室に変えるだけでは少し物足りないことに気づきます。「完成したときに、工事前の印象と違うお部屋にしたくない」というリノベ担当者の言葉が響き、LDK全体のリノベーションをすることになりました。
『キッチンもテイストを合わせてリノベーション』
K様は空間に統一感を出すため、キッチンスペースのリノベーションも合わせて行いました。もともとダイニングとの隔たりがなく家族の顔を見ながら料理ができる間取りだったので、大きく場所をずらすことなくリノベーション前と同じ場所にL字型のキッチンを新たに設置、壁には2色のタイルを貼りナチュラルで温かさを演出しています。
さて、K様はキッチンの場所はそのままでリノベーションを行いましたが、中には「キッチンやお風呂の場所を変えたい!」という方も多いのではないでしょうか?持ち家だし、好きなように変えられるのでは?と思いますよね。ところが、マンションは構造上一軒家とは違い上下左右の家も絡んできますので、場合によっては間取りの変更が難しいことがあるのです。
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入れ替えをしたキッチン。間取りはそのまま、2色のタイルを貼り合わせたことでいいアクセントになっている。
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オリジナルのテレビボードと同じ素材で作った飾り棚。スッキリしがちなキッチンに温かさを演出している。
『水まわりの間取り変更が可能かどうかはマンションの「配管」がカギ』
マンションには壁の中に「パイプスペース」と呼ばれる配管を通すスペースがあり、その配管は上の階から下の階までつながっています。したがって、他の家に影響がでてしまうのでパイプスペースの位置の変更はできません。では、パイプスペースを動かさなければキッチンやお風呂などの水まわりスペースはどこにでも動かせるのかというと、そうではないのです。
もうひとつ、間取り変更において重要なのが「排水管」です。排水管は生活排水を詰まらないように流さなくてはいけないので、角度を付けて配置しなければなりません。そのため、もともとの間取りから離れた場所に水まわりを移動する場合は注意が必要です。「マンションリノベでキッチンをガラッと変えたい!」と考えている方は、事前に下調べをしっかり行いましょう。
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ダイニングスペースとの距離が近く、作った料理もすぐ運べる動線に。
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以前の持ち主様こだわりの欄間。悪目立ちしないよう、床材をハードメープルにすることで一体感が生まれた。
『リノベーションだからできる、こだわりの内装』
"自分たちらしい暮らし”をしたいとリノベーションを決意したK様。せっかくならと家の様々な部分にこだわったことで、より一層オリジナル感あふれる空間に仕上がりました。
こだわり抜いてデザインを決めた造作のTVボードには本タモ材を使用し、環境にも優しい塗装で仕上げました。また、作業スペースには落ち着いたグリーンの壁紙を貼り、設置するパソコンとの一体感を意識したつくりになっています。そして、LDK入ってすぐの壁にはお気に入りのタイルがポイントの飾り棚を設置し、来た人を温かく出迎えてくれます。その空間に住む人一人ひとりのカラーを存分に出すことができるのが、リノベーション最大の魅力ですね。
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デザインにこだわったテレビボード。造作の家具は素材や大きさも好きなように決められるので、無駄が一切ない。
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半個室のようになっている作業スペース。家族の存在を感じながらも作業がしやすい設計に。