リノベーションのきっかけ
築50年のマンションを購入し、家族それぞれが心地よく暮らせる家をつくりたい――。
そんな思いを胸に始まった今回のリノベーション。
「落ち着いた雰囲気で、自分たちのスタイルを表現したい」というご夫婦の希望をもとに、INDUSTRIAL×VILLAテイストのデザインに。古材やアイアン素材を取り入れながら、真鍮やタイルなど上質な素材を組み合わせ、無骨さの中に品のあるモダンな空間を目指しました。家族が安心して過ごせる空間づくりと、美しく機能的なデザインを両立した住まいとなりました。
落ち着いた光と素材がつくる、上質なLDK
リビングに足を踏み入れると、深みのある木の質感とやわらかな照明が調和した空間が広がります。まるでホテルのラウンジのように落ち着いた雰囲気の中で、家族が思い思いの時間を過ごせるようになりました。
分かれていた居間・洋室・キッチンを一つのLDKにまとめることで、家族が自然と集まり、会話や笑顔が生まれる開放的な空間に。休日には、ソファに腰を下ろしてコーヒーを飲みながら映画を楽しんだり、夕食後には照明を落として穏やかな音楽を流したり――。暮らしの中に“くつろぎ”と“ゆとり”が満ちています。
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光が差し込むソファは家族のお気に入りの場所に。
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住まいの中心に位置したLDKから各部屋につながっています。
家事と仕事がつながる、心地よい動線設計
キッチンは位置を移し、リビング全体を見渡せるように配置。家族の気配を感じながら料理ができるオープンな空間となりました。落ち着いたトーンでまとめたインテリアの中に、ペンダントライトのあたたかな光がキッチンをやさしく包み込みます。家族も自然と家事に参加しやすく、食事の支度を手伝ったり、食後にテーブルを囲んで今日の出来事を話したり。そんな何気ない時間が、家族のつながりを深めています。
また、LDK横にはワークスペースを設け、在宅勤務のT様がスムーズに家事と仕事を切り替えられるよう工夫しました。コーヒーを淹れてひと息ついたり、リビングから聞こえる笑い声に耳を傾けたり――。仕事と暮らしの中に、心地よい余白が生まれる間取りです。

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キッチンからはリビング全体が見渡せます。
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周りの気配も感じられて、しっかり集中もできるワークスペース。
個の時間と家族の時間が両立する住まい
ご夫婦の希望だった“息子さんそれぞれの個室”も実現。勉強や趣味に集中できる、自分だけの時間を過ごせる場所が生まれました。
一方で、それぞれの個室へはLDKを通る設計にすることで、家族が自然と集まり、映画を観たり、夕食後におしゃべりを楽しんだり。個の時間と家族の時間が穏やかに交わる、心地よい住まいとなりました。T様は「憧れていた暮らしが叶って、これからの毎日が楽しみです」と笑顔で話してくださいました。これからも、この家で積み重ねる日々が、家族の物語をより豊かに育んでいくことでしょう。
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落ち着いた雰囲気の個室。
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LDKの奥に個室があるので、家族のつながりも保てます。